バックナンバー 第11回~第20回

第11回 学生アルバイトおすすめ本

オススメ本 
   図書館 学生アルバイト 進 さくら
   私のオススメ
   『
うれしい悲鳴をあげてくれ』
   いしわたり淳治 著
   筑摩書房 出版 2014年
 
 今回私が紹介する本は、いしわたり淳治さんの「うれしい悲鳴をあげてくれ」という短編・エッセイ集です。一話一話はとても短く、5分あれば読める話ばかり で、どの話にもオチがあり、楽しく読むことができます。 私の気に入っている話は「顔色」と「大きな古時計の真実」です。
 「顔色」は途中までた だのナンパの話ですが、最後まで読むと少し鳥肌が立ってしまうような話です。 「大きな古時計の真実」は同様の「大きな古時計」のおじいさんと古時計の話で、これも最後まで読むとああ、そういうことかもしれないなと思ってしまいま す。 とりあえず、どの話も面白く、授業の合間でも読めるので、皆さんぜひ読んで下さい!

 

第12回 学生アルバイトおすすめ本 

オススメ本
  図書館 学生アルバイト 堀江 彩希
  
私のオススメ
 
  食堂かたつむり』
  
小川 糸 著
  ポプラ社 出版 2008年

 今回私が紹介する本は、小川糸さんの食堂かたつむりという本です。
あらすじは恋人に家財道具一式を持ち逃げされ、ショックから声を失った主人公の倫子は、故郷に帰って「食堂かたつむり」という食堂を開きます。食堂かたつむりの客は一日一組で、倫子のつくる料理を食べた客には次々と奇跡が起き、願いが叶う食堂との噂になります。この本の好きなところは、料理をする描写がりあるで出てくる料理がおいしそうなところです。
 料理が好きな人、食べることが好きな人それ以外の人も楽しめるほんだと思うので、ぜひ一度手に取ってみてください。

 

第13回 学生アルバイトおすすめ本 

オススメ本 
   図書館 学生アルバイト 吾郷 友希

   私のオススメ
   『帰天城の謎』
   はやみね かおる 著
   講談社 出版 2010年
 
 主に小・中学生から人気を集めるはやみねかおると、ドラマ、映画とたてつづけにヒットをだしているTRICKが、手を組んだ!山田奈緒子と上田次郎は実は、とうの昔にあっていた!?
こ れは、奈緒子が、中学生の時の物語。ある日奈緒子が先生に誘われ、踊螺那村へやってくる。そこには、奇妙な伝説があるらしい。玲姫の妖術、消えた城、そし て、埋蔵金の在り処はどこに?そこに世界を放浪中だった次郎も加わり難解なTRICKを暴く。はたして、2人は解くことができるのか?
   この小説は、とても読みやすく、手にとりやすい1冊。ぜひ、読んでみてください。

 

第14回 学生アルバイトおすすめ本 

オススメ本 
   図書館 学生アルバイト 松野 奈々
   私のオススメ
   『
乙女の密告』
   赤染 晶子 著
   新潮社 出版 2010年
 
 芥川賞受賞作品ということもあり、この作品を知っている方も多いと思います。
 京都の外国語大学におけるドイツ語のスピーチコンテストを描いた作品で、登場人物のほとんどが「乙女」と呼ばれています。ある日乙女の一人と教授の黒いう わさが流れ、乙女たちの人間関係や周りの環境が少しずつ変わっていきます。主人公の学年はスピーチコンテストで『ヘト アハテルハイス』(アンネの日記) の暗唱が課題となっているのですが、乙女たちの人間関係をアンネと密告者の関係に重ねて描かれています。
 女子なら体験したことがあるぎすぎすした人間関係を小説として客観的にみるのは面白く、またこの作品自体普通の小説に比べて短く読みやすいので普段小説を読まない方にもおすすめです。

 

第15回 学生アルバイトおすすめ本 


オススメ本 
   図書館 学生アルバイト 香川 詩保里
   私のオススメ
   『面白い企画がなぜ、
    残念な商品・サービスに変わってしまうのか?

   太田 昌宏 著
   クロスメディア・パブリッシング 出版
   インプレス(発売) 2015年

  面白い企画が残念な結果で終わらせないためには。今回ご紹介する本は、企画に興味のある人や何かを作りたいと考えている人に特におすすめの一冊です。
  著者は長きに渡って「ポッキー」の企画を担当していた方ですが、この本の冒頭には著者の企画での失敗談が書かれています。なぜ失敗したのか。著者は、企画 の節目には7つの「壁」が存在し、それらの乗り越え方を知らなかったために失敗した、といいます。7つの「壁」の中にはアイデアを出す壁、コンセプトを練 り上げる壁、コンセプトに自身を持つ壁などがあります。何かを作る、または企画したことのある方なら一度は経験があるようなことがらが並んでいます。この 本では、そういった「壁」への対処の方法について分かりやすく解説されています。解説だけでなく、企画部に異動になったばかりの「若葉弥生」という架空の 主人公が登場し、突然弥生の前に現れた商売繁盛の神様「エビス様」が弥生へアドバイスしながらコミカルに企画の流れと「壁」への対処を教えてくれる、とい うストーリーもあり、面白くてすらすら読めてしまいます。読書が苦手な方でも読みやすく、ためになる本だと思います。
 これから社会人になる学生の今だからこそ、読んでおいて損はなく、社会人になってから役に立つのではないかと思います。気になった方はぜひ、手にとって読んでみてください。

 

第16回 学生アルバイトおすすめ本 

オススメ本 
   図書館 学生アルバイト 進 さくら
   私のオススメ
   『少女と殺人鬼』

   宮崎 小春 著
   主婦の友社 出版 2011年


 私が今回紹介する本は、宮崎小春さんの「少女と殺人鬼」という小説です。
女子高生の千晴はある日突然拉致され、そして監禁され てしまいます。そこには三人の男がいて、千晴はその中の一人と恋に落ちてしまい!?最後まで読むと涙が自然と出てきました。私が高校生の時に題名と表紙の デザインが気になり購入しました。元々は携帯小説なのですが、縦書きで、話も複雑ではないので、すらすらと読み進めることができます。また、作者も当時は 女子大学生と年も近いので親近感もわきます。拉致・監禁・逃亡など非日常すぎる物語の中で犯罪を犯しながらも幸せをつかもうとする二人。犯罪者とその幸せ について考えさせられる小説です。是非読んでみてください。

第17回 学生アルバイトおすすめ本 

オススメ本
  図書館 学生アルバイト 堀江 彩希
  私のオススメ
   『植物図鑑』

   有川 浩 著
   角川書店
   角川グループパブリッシング(発売) 2009年

           
 私が今回紹介する本は、有川浩さんの「植物図鑑」という本です。タイトルだけ聞いたらどんな内容だろうと思うかもしれませんが、こ の本は恋愛小説です。この本のあらすじは、主人公のOLサヤカが会社の飲み会の帰りにイツキという男性と出会います。イツキはサヤカに「お嬢さん僕を拾っ てくれませんか。噛みません躾のできたいい子です。」とイツキはサヤカに拾ってくれるようにいいます。「あらやだ、けっこういい男・・・。」サヤカはイツ キを自分の家に連れていき、それから二人の共同生活が始まります。
 私がこの本で好きなところは、イツキが野草に詳しくて、その野草を使った料理がとてもおいしそうなところです。季節を通して、たくさんの植物がでてくるので、読んでいておもしろいです。興味のある方はぜひ一度手に取ってみてください。

 

第18回 学生アルバイトおすすめ本 

オススメ本 
  図書館 学生アルバイト 吾郷 友

  私のオススメ
   『仮面山荘殺人事件』

   東野 圭吾 著
   講談社 1995年 

 私が今回紹介する小説は、東野圭吾さんの仮面山荘殺人事件です。単刀直入に言って、この話は推理小説です。推理小説と訊くと難しいのではと身構えてしまう人でも、あっという間に読めてしまう物語なのでご心配なく!
  この小説のあらすじはというと、男女8人が集まる山荘に強盗が押し入り、そこで、殺人事件が起こってしまいます。強盗が容疑者なのではないかと思われまし たが、人を殺すのは不可能だということが発覚したのです。では誰が殺したのか?そして強盗に狙われた男女は無事にここの山荘から脱出することが出来るの か?という最後まで目が離せない話となっています。
  この話の面白いところは、なんといっても最後の部分です。そこで読んでいた人が予想していた展開をはるかに超える結末が待っています。ぜひこの本を手に取って読んでみてはいかがですか?

 

第19回 学生アルバイトおすすめ本 

オススメ本 
  図書館 学生アルバイト 松野 奈々

  私のオススメ 
   『九月が永遠に続けば』

   沼田 まほかる 著
   講談社 2008年 

 高校生の息子の失踪後、愛人の事故死や、別れた夫の娘の死など佐知子の周辺で次々と不幸がおこります。息子を探すうちに、別れた夫とその後妻の忌まわしい秘密、今まで知らなかった息子の秘密など、佐知子は知らなければよかった秘密を次々に知ることとなります。
 最後にはすべての秘密と謎がつながり、予想もしていなかった結果となる作品です。
この作品は、サスペンス好きもそうでない人も、スピード感があり、展開が速いので、飽きることなく最後まで読むことのできる作品です。ぜひ、多くの方に読んでほしい一冊です。

 

第20回 学生アルバイトおすすめ本 

オススメ本 
  図書館 学生アルバイト 香川 詩保里

  私のオススメ 
   『街場の共同体論』

   内田 樹 著
   潮出出版社 2014年

 今日本でよく言われている「このままでは日本はダメになる」という言葉の本当の意味は、「効率的に意思決定し金儲けできるシステムに切り替えないと、効率的に意思決定し金儲けできない」ということである。なぜ国家目標が「スピーディーな政策決定と効率的な金儲け」となり、その達成のために階層格差が広がり社会的弱者が切り捨てられ、言論などの自由が制約されても仕方がないという風になるのか?経済成長以外の選択肢はあるのか?
 著者の内田先生は、このような状態から脱却するには、まず「自分にできること」をする、自分の手に余ることはしないということを提案しています。そして、今の日本のシステムのほころびは、ほとんどがグローバル資本主義に由来していると指摘されています。貧富の差を例に挙げると、例えばお金持ちの人が「貧しい人に余ったお金をあげよう」とすると、最低賃金で雇われるような貧しい労働者の生活は楽になり、もう奴隷的な仕事はしなくてよくなる。すると会社は雇用条件を引き上げ、人件費がかさんでしまう。だからグローバル資本主義では貧富格差の拡大を願ってしまうということです。
 自分が今後どのように生きていくべきか考えるとき、この本は大切なことを教えてくれていると思います。
 難しい本かなと思われるかもしれませんが、「です・ます調」で書かれており、読者に語りかけるような文章なので、意外と読みやすいと思います。興味を持たれた方は、ぜひ読んでみてください。